オンサイト対応のデータ消去とは、データ消去業者が自社オフィスや指定場所へ訪問し、その場でPCやHDD、SSDなどのデータ消去を行う方法です。
対象媒体を社外へ持ち出さずに作業できるため、輸送中の紛失・盗難リスクを抑えやすく、官公庁・自治体、医療機関、大手企業、金融機関、教育機関など、機密性の高い情報を扱う組織で検討されることがあります。
一方で、オンサイト対応では、作業場所の確保、担当者の立ち会い、電源や作業時間の調整、出張費などの費用面も考慮する必要があります。単に「訪問対応」と書かれているだけでは、現地で消去まで行うのか、回収して持ち帰るだけなのか分からない場合もあるため、事前確認が重要です。
この記事では、オンサイト対応データ消去の特徴、持ち帰り対応との違い、向いているケース、業者選びの確認ポイントを整理します。
オンサイト対応データ消去は、対象となるPCやHDD、SSDなどを社外へ搬出せず、自社内や指定場所でデータ消去を行う方法です。媒体を外部へ移動させないため、輸送中の紛失や盗難、取り違えのリスクを抑えやすい点が特徴です。
オンサイト対応では、データ消去業者が作業機材を持ち込み、社内の会議室や保管室、サーバールーム、指定拠点などで作業を行います。対象媒体をその場で確認しながら作業できるため、担当者が立ち会い、作業状況を把握しやすい点がメリットです。
オンサイト対応で確認したい基本項目は以下です。
機密情報を含む媒体や、社外持ち出しが制限されているPCでは、オンサイト対応が選択肢になります。
オンサイト対応といっても、実施できる作業内容は業者によって異なります。依頼前には、現地でどの作業まで対応できるのかを確認しましょう。
主な作業例は以下です。
PCを再利用する場合は上書き消去、再利用しない場合は物理破壊や磁気消去が検討されます。ただし、SSDや故障媒体では対応方法が変わるため、対象媒体に合った作業ができるかを確認する必要があります。
注意したいのが、オンサイト対応と訪問回収の違いです。訪問回収は、業者が自社へ来て媒体を回収するものの、実際のデータ消去は業者施設で行う場合があります。
一方、オンサイト対応は、自社内や指定場所でデータ消去作業まで行う方法です。「訪問対応」「出張対応」と表記されていても、現地で消去まで実施するとは限りません。
| 対応方法 | 内容 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| オンサイト対応 | 現地でデータ消去作業まで行う | 作業場所、消去方式、証明書発行を確認する |
| 訪問回収 | 業者が媒体を回収し、施設へ持ち帰って作業する | 運搬管理、保管体制、作業場所を確認する |
媒体を社外へ出せない場合は、「訪問回収」ではなく「現地で消去まで行うオンサイト対応」かどうかを確認しましょう。
データ消去の作業場所には、自社内や指定場所で作業するオンサイト対応と、業者施設へ持ち帰って作業する対応があります。どちらが適しているかは、情報の機密性、対象台数、費用、作業負荷によって変わります。
| 比較項目 | オンサイト対応 | 持ち帰り対応 |
|---|---|---|
| 作業場所 | 自社内・指定場所 | 業者施設 |
| 媒体搬出 | 原則不要 | 必要 |
| セキュリティ | 輸送リスクを抑えやすい | 運搬管理の確認が必要 |
| コスト | 高くなりやすい | 抑えやすい場合がある |
| 作業負荷 | 立ち会い・場所確保が必要 | 引き渡し後の管理が中心 |
| 向いているケース | 機密情報・持ち出し不可媒体 | 大量処理・コスト重視 |
| 証明書 | 現地作業内容を記録しやすい | 後日発行が中心 |
オンサイト対応は、媒体を社外へ出せない場合や、担当者の立ち会いのもとで作業したい場合に向いています。輸送中の紛失や盗難、取り違えのリスクを抑えられるため、機密性の高い情報を扱う組織に適しています。
オンサイト対応が向いているケースは以下です。
持ち帰り対応は、業者施設で大量のPCやHDDをまとめて処理したい場合や、コストを抑えたい場合に向いています。専用施設で一括作業できるため、作業効率がよい場合があります。
ただし、対象媒体を社外へ搬出するため、運搬中の管理、保管体制、作業完了までの流れを確認しておくことが重要です。
オンサイト対応は、すべての法人に必須というわけではありません。しかし、個人情報や機密情報を多く扱う組織では、媒体を社外へ出さずに作業できる点が大きな判断材料になります。
官公庁・自治体では、住民情報や行政文書を扱うPC・HDDを廃棄する場合があります。媒体持ち出し制限や監査対応がある場合は、オンサイト対応や作業報告書、データ消去証明書の取得を確認しておくことが重要です。
医療機関では、患者情報、電子カルテ関連端末、検査データ、院内PCなどを扱うことがあります。院外へ媒体を出すことに不安がある場合は、院内で作業できるオンサイト対応が選択肢になります。
証明書や作業報告書を取得し、院内の管理記録として保管できるかも確認しましょう。
大手企業や情報システム部門では、大量端末や全国拠点のPC・HDDをまとめて管理する必要があります。社内規程や情報セキュリティ基準により、媒体持ち出しが制限されている場合もあります。
オンサイト対応を検討する際は、対応台数、拠点別対応、証明書の一括管理、作業スケジュールを確認しましょう。
教育機関や研究機関では、児童生徒情報、教職員情報、研究データ、学習用PC・タブレットなどを扱うことがあります。校内や研究室内で作業したい場合は、オンサイト対応が有効です。
台数が多い場合は、端末台帳と証明書を紐づけて管理できるかも確認しましょう。
BPO企業では、顧客業務で使用した端末や、委託データを扱ったPCを返却・入れ替える場合があります。顧客情報を含む媒体を扱う場合、現地作業や証明書、作業報告書が必要になることがあります。
顧客提出用の記録が必要か、どの範囲まで証明書に記載されるかも確認しておきましょう。
オンサイト対応を依頼する場合は、現地で何をどこまで作業してもらえるのかを事前に確認する必要があります。対応媒体、消去方式、作業場所、作業記録の内容を整理しておきましょう。
まず、オンサイト作業の対象となる媒体を整理します。PCだけでなく、HDD、SSD、NAS、サーバー、USBメモリー、タブレットなど、複数の媒体が混在している場合があります。
業者によっては、PCやHDDには対応できても、NASやサーバー、SSDの処理は別途確認が必要な場合があります。
オンサイト対応で実施できる消去方式も確認しておきましょう。現地で対応できる方法は、業者の機材や対象媒体の状態によって変わります。
再利用するPCでは上書き消去、廃棄する媒体では物理破壊や磁気消去が選ばれることがあります。SSDや故障媒体の場合は、通常の方法で対応できるか事前確認が必要です。
オンサイト対応では、業者が作業できる場所を自社側で用意する必要があります。作業内容によっては、電源、机、作業スペース、搬入経路、作業音への配慮が必要です。
事前に確認したい項目は以下です。
物理破壊を行う場合は、作業音や破片処理、安全面にも注意しましょう。
オンサイト対応では、その場で作業を確認できる一方、後から確認できる記録も重要です。作業対象、シリアル番号、作業日、消去方式、作業結果などを記録できるかを確認しましょう。
オンサイト対応では、現地で作業を確認できるだけでなく、作業後に証明書や作業報告書を取得できるかも重要です。監査対応や社内説明が必要な場合は、書類の内容まで確認しましょう。
データ消去証明書は、対象媒体に対してデータ消去を実施したことを示す書類です。オンサイト対応の場合は、作業場所が自社内や指定場所であることを確認できる記載があると、社内説明に使いやすくなります。
確認したい項目は以下です。
作業報告書は、作業内容や作業時間、対象台数、立ち会い者、特記事項などを記録する書類です。証明書だけでは分からない作業工程を確認するために役立ちます。
HDDやSSDを物理破壊する場合は、破壊証明書や写真記録の有無も確認しましょう。破壊対象を特定できるか、破壊方法や破壊日が記録されているかが重要です。
証明書や写真記録は、社内監査や顧客説明で必要になる場合があります。必要な記録がある場合は、作業前に業者へ依頼しておきましょう。
オンサイト対応を依頼する場合は、単に訪問できるかだけでなく、現地でどの作業まで対応できるか、対応エリア、対応台数、情報セキュリティ体制、費用を確認する必要があります。
「訪問対応」「出張対応」と記載されていても、実際には媒体を回収して持ち帰るだけの場合があります。オンサイト対応を希望する場合は、現地で上書き消去や物理破壊まで対応できるか、作業機材を持ち込めるかを確認しましょう。
本社だけでなく、支店、営業所、工場、店舗など複数拠点で作業が必要な場合は、対応エリアも重要です。全国対応できるか、地方拠点に対応できるか、拠点ごとに日程調整できるかを確認しましょう。
オンサイト対応では、少数台の重要PCから大量PCの一括処理まで、業者によって対応範囲が異なります。HDD単体、SSD、NAS、サーバー、拠点ごとの分散対応が可能かも確認しましょう。
オンサイト対応は媒体を社外へ出さない点がメリットですが、業者の作業者が社内に入るため、作業者管理や秘密保持も確認が必要です。
オンサイト対応では、通常の作業費に加えて、出張費や機材搬入費、証明書発行費、物理破壊費などが発生する場合があります。見積時には、総額だけでなく内訳も確認しましょう。
オンサイト対応を依頼する前に、作業場所、対象媒体、台数、消去方式、証明書、費用を整理しておきましょう。事前に確認しておくことで、当日の作業トラブルや確認漏れを防ぎやすくなります。
| 確認項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 作業場所 | 自社内・指定場所で作業できるか |
| 対象媒体 | PC・HDD・SSD・NASなどを整理したか |
| 台数 | 作業対象台数を確認したか |
| 消去方式 | 上書き・磁気・物理破壊のどれに対応するか |
| 立ち会い | 社内担当者が立ち会うか |
| 証明書 | データ消去証明書を発行できるか |
| 作業報告 | 作業報告書を取得できるか |
| 設備 | 電源・机・作業スペースを確保できるか |
| 費用 | 出張費・証明書費・追加費用を確認したか |
| セキュリティ | NDA・作業者管理・再委託有無を確認したか |
業者が自社オフィスや指定場所に訪問し、その場でPCやHDDなどのデータ消去を行う方法です。対象媒体を社外へ持ち出さずに作業できる点が特徴です。
違う場合があります。訪問回収は媒体を引き取って業者施設で作業するケースがあります。オンサイト対応を希望する場合は、現地で消去まで行うかを確認しましょう。
出張費や作業員費用、機材搬入費が発生するため、持ち帰り対応より高くなる場合があります。対象台数や地域、作業内容によって費用は変わります。
業者によって異なります。対象媒体、消去方式、作業日、作業場所が記載されるかを確認しましょう。監査対応が必要な場合は、作業報告書も取得できるか確認しておくと安心です。
媒体を社外へ出せない企業、官公庁、医療機関、金融機関、大手企業、教育機関など、機密性の高い情報を扱う組織に向いています。
オンサイト対応データ消去は、対象媒体を社外へ持ち出さず、自社内や指定場所で作業できる点が大きなメリットです。輸送中の紛失・盗難リスクを抑えやすく、担当者が作業に立ち会えるため、機密情報を扱う法人にとって安心感があります。
一方で、作業場所の確保、立ち会い、作業時間、出張費、対応エリアなどを事前に確認する必要があります。また、訪問対応と書かれていても、現地で消去まで行うとは限らないため、作業範囲を明確にしておきましょう。
オンサイト対応を検討する際は、現地で消去まで対応できるか、証明書や作業報告書を取得できるか、情報セキュリティ体制が整っているかを確認することが重要です。媒体を持ち出さない安心と、現地作業に必要な条件の両方を整理して、自社に合う方法を選びましょう。
※2022/4時点公式HPより
2022年4月時点で「データ消去」で検索して公式サイトが表示される上位35社をピックアップ。 消去証明書の発行または第三者機関の認定があるデータ消去サービス・販売企業の中から以下の基準で選定
アドバンスデザイン:全ての消去方法に対応。データ復旧会社の消去サービスを提供
ブランコ・ジャパン:消去したデバイス数が最多2.5億台以上(2022年6月公式HPより)
日東造機:物理破壊装置の業界シェアNo1(※)参照元:日東造機(http://nittoh.co.jp/db50pro.html)2022年6月時点
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| アドバンスデザイン | ブランコ ジャパン |
⽇東造機 | ||
|---|---|---|---|---|
| 販売 | データ消去ソフト | 〇 | 〇 | - |
| 磁気データ消去装置 | 〇 | - | - | |
| 物理破壊装置 | 〇 | - | 〇 | |
| データ消去サービス | オンサイト対応 | 〇 | 〇 | - |
| オフサイト対応 | 〇 | - | - | |
| レンタル | データ消去機器レンタル | 〇 | - | - |
| 公式サイト | ||||