教育機関で使用しているPCやタブレット、HDD、SSD、NAS、サーバーを廃棄・入れ替える際は、保存されているデータを適切に消去する必要があります。
学校や教育委員会、学校法人の端末には、児童生徒情報、教職員情報、成績情報、出欠情報、学習履歴、保護者連絡先、校務資料、写真・動画データ、クラウドサービスのアカウント情報などが残っている場合があります。
こうした情報が残ったまま端末を廃棄・返却・売却すると、情報漏洩や保護者対応、監査対応、学校内の説明対応につながるおそれがあります。教育機関では、端末を処分することだけでなく、児童生徒情報や教職員情報を残さない状態にすることが重要です。
このページでは、教育機関がPC・タブレット廃棄や端末入れ替えを行う際に確認したい、データ消去の注意点、証明書、オンサイト対応、委託先管理のポイントを整理します。
教育機関で使われるPCやタブレットには、児童生徒情報や教職員情報、成績情報、学習履歴などが保存されている場合があります。端末を廃棄する際にデータが残っていると、情報漏洩や保護者対応につながる可能性があるため、事前の確認が欠かせません。
学校で使用している端末には、クラウドや校務システムに接続しているだけでなく、ローカル領域に一時ファイルやダウンロードデータが保存されている場合があります。学習用端末や校務用PC、共有PC、旧端末なども確認対象になります。
保存されている可能性がある情報は以下です。
こうした情報が残ったまま端末を廃棄・返却・売却すると、児童生徒や保護者、教職員に関わる情報漏洩につながるおそれがあります。
PCやタブレットを初期化したり、クラウドアカウントを削除したりすると、端末上ではデータが消えたように見えます。しかし、初期化の方法や端末の状態によっては、データの痕跡が残る場合があります。
また、タブレットやChromebookなどのクラウド連携端末では、アカウント削除やMDM解除、端末管理状態の確認も必要です。端末内のローカルデータ、学習アプリのキャッシュ、ダウンロード教材、ブラウザ保存情報なども確認しましょう。
教育機関では、データを消去したことを後から説明できる記録も重要です。必要に応じて、データ消去証明書や作業報告書の取得を検討しましょう。
端末を廃棄業者へ引き渡した後は、所在や状態を確認しにくくなる場合があります。再利用、再販、部品取り、再資源化などに回る可能性もあるため、学校外へ出す前にデータ消去を完了させることが重要です。
端末を引き渡す前に、対象端末、保存データ、アカウント解除、消去方式、証明書の必要性を整理しておきましょう。
教育機関では、校務用PC、学習用PC、タブレット、Chromebook、NAS、サーバー、USBメモリーなど、さまざまな端末・媒体が使われています。廃棄や入れ替えの際は、対象端末を漏れなく洗い出しましょう。
| 確認項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 校務用PC | 教職員が使用したPCを確認したか |
| 学習用PC | 授業・演習で使用したPCを確認したか |
| タブレット | 児童生徒用・教員用タブレットを確認したか |
| Chromebook等 | クラウド連携端末の管理状態を確認したか |
| ノートPC | 持ち出し用・予備端末を確認したか |
| HDD・SSD | 内蔵・外付け媒体を確認したか |
| NAS | 校内共有データが保存されていないか |
| サーバー | 校務支援・ファイルサーバーを確認したか |
| USBメモリー | 教材・一時保存媒体が残っていないか |
| バックアップ媒体 | 旧バックアップ・外部保管媒体を確認したか |
教育機関では、校務用端末と学習用端末で保存されるデータや管理方法が異なる場合があります。校務用PCには教職員情報や成績資料、会議資料などが保存されることがあり、学習用端末には学習履歴や提出物、クラウドアカウント情報が残る場合があります。
確認したい端末は以下です。
データ消去の対象は、PCやタブレットだけではありません。外付けHDD、USBメモリー、NAS、サーバー、SDカード、バックアップ媒体なども確認が必要です。
卒業・異動・端末更新後に残った旧端末や、部署内で保管されていた外部媒体も見落とされやすいため、廃棄前に保管場所を確認しておきましょう。
対象端末を洗い出したら、保存されている可能性があるデータの種類を確認します。教育機関では、校務情報、児童生徒情報、教職員情報、写真・動画、学習アプリのデータなど、複数の情報が端末内に残る場合があります。
| 確認項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 児童生徒情報 | 氏名・学籍番号・クラス情報が残っていないか |
| 保護者情報 | 住所・電話番号・メールアドレスがないか |
| 成績情報 | 成績表・評価資料・テスト結果が保存されていないか |
| 出欠情報 | 出欠記録・健康観察データが残っていないか |
| 学習履歴 | 学習アプリ・教材データ・提出物が残っていないか |
| 写真・動画 | 行事写真・授業記録・個人が写る画像がないか |
| 教職員情報 | 人事・勤怠・給与関連データがないか |
| 校務資料 | 会議資料・指導資料・進路資料が残っていないか |
| 一時ファイル | CSV・PDF・ダウンロードファイルが残っていないか |
クラウドや校務支援システムを利用している場合でも、PCやタブレットのローカル領域にデータが残ることがあります。デスクトップ、ドキュメント、ダウンロード、メール、画像・動画フォルダ、教材フォルダ、一時保存フォルダ、ブラウザ保存情報を確認しましょう。
児童生徒情報や教職員情報を含むファイルを一時的に保存していた場合は、通常の削除だけでなく、復元リスクを考慮したデータ消去が必要になることがあります。
クラウドサービスを中心に利用していても、端末内に一時ファイルや学習アプリのキャッシュ、ダウンロード教材、ブラウザ保存情報、アカウント連携情報が残っている場合があります。
タブレットやChromebookなどでは、MDMや端末管理状態の確認も必要です。アカウント解除や初期化だけでなく、端末が管理対象から外れているかも確認しましょう。
教育機関の端末廃棄では、端末の種類や用途に応じて、上書き消去、初期化・アカウント解除、物理破壊などを検討します。PC、タブレット、HDD、SSDでは適した方法が異なるため注意が必要です。
上書き消去は、専用ソフトなどを使ってデータ領域を上書きする方法です。PCを再利用する場合や、リース・レンタル端末を返却する場合、端末を破壊せずに消去したい場合に検討されます。
消去証明書を取得できる場合もあるため、後から作業内容を確認したい教育機関にも向いています。ただし、故障して起動しないPCでは実施できないことがあります。
タブレットやChromebookなどのクラウド連携端末では、初期化に加えて、クラウドアカウント、MDM、端末管理、アプリ連携の解除が必要になる場合があります。
初期化だけで十分かは、端末の種類、利用していたアプリ、管理方法、保存データの内容によって変わります。学習アプリやブラウザ保存情報、ダウンロード教材が残っていないかも確認しましょう。
物理破壊は、HDDやSSDを破砕・穿孔などで破壊する方法です。再利用しない端末、個人情報を含む機密性の高い媒体、故障して起動しないPCなどで検討されます。
物理破壊を行う場合は、対象媒体を特定し、破壊証明書や写真記録を取得できるか確認しましょう。
SSDはHDDと記録方式が異なるため、HDDと同じ方法でよいとは限りません。また、タブレット端末ではストレージの取り外しが難しい場合や、アカウント解除・MDM解除が必要になる場合があります。
業者へ依頼する場合は、SSDやタブレットに対応できるか、証明書に対象端末情報が記載されるかを確認しましょう。
教育機関では、児童生徒情報や教職員情報を含む媒体を学校外へ持ち出したくない場合があります。そのような場合は、学校内や指定場所で作業できるオンサイト対応を検討しましょう。
児童生徒情報を含むPC、成績・進路情報を保存した端末、校務用サーバー、NAS、外付けHDDなどは、学校外へ出す前に慎重な判断が必要です。教育委員会や学校法人のルールで持ち出しが制限されている場合もあります。
媒体を外部へ出せない場合は、校内で上書き消去や物理破壊を行える業者を確認しましょう。
オンサイト対応では、教職員が立ち会い、作業場所を指定したうえでデータ消去や物理破壊を確認できます。その場で作業内容を確認し、作業報告書を取得できる場合もあります。
児童生徒情報や教職員情報を含む媒体の取り扱いに不安がある場合は、校内作業を選択肢に入れるとよいでしょう。
オンサイト対応を依頼する際は、作業場所や作業条件を事前に整理します。物理破壊を行う場合は、作業音や安全面にも注意が必要です。
教育機関の端末廃棄では、作業後にデータ消去証明書や作業報告書を取得し、端末台帳と紐づけて保管することが重要です。証明書があることで、どの端末を、いつ、どの方法で処理したのかを確認しやすくなります。
| 確認項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 対象端末 | PC・タブレット・HDDなどが明記されているか |
| 管理番号 | 学校・教育委員会の管理番号と照合できるか |
| シリアル番号 | 端末や媒体を個別識別できるか |
| 消去方式 | 上書き・初期化・物理破壊などが記載されているか |
| 作業日 | 実施日を確認できるか |
| 作業場所 | 校内作業・持ち帰りの別が分かるか |
| 作業結果 | 消去完了・破壊完了を確認できるか |
| 発行元 | 委託先名・問い合わせ先が分かるか |
| 写真記録 | 物理破壊時に対象を確認できるか |
データ消去証明書は、学校や教育委員会の端末台帳と紐づけて保管しましょう。証明書だけを保管していても、どの端末を処理したものか分からなければ、後から確認しにくくなります。
紐づけたい項目は以下です。
学習用端末やタブレットを大量に廃棄・返却する場合は、学年単位、クラス単位、校舎・キャンパス単位、教育委員会単位で管理することがあります。
端末ごとの返却・廃棄ステータス、証明書番号、作業日を一覧化しておくと、確認漏れを防ぎやすくなります。
教育機関のPC・タブレット廃棄やデータ消去を業者へ委託する場合は、教育機関向けの対応可否、情報管理体制、対応媒体、消去方式、費用・納期を確認しましょう。
業者によっては、学校・大学・教育委員会での作業、校内作業、少数台・大量台数、タブレット・Chromebook、校務用PC、NAS・サーバーへの対応可否が異なります。
児童生徒用端末だけでなく、教職員用PCや校務用サーバーにも対応できるか確認しましょう。
児童生徒情報や教職員情報を含む可能性がある媒体を扱うため、委託先の情報管理体制も確認が必要です。ISO27001、Pマーク、NDA、作業者管理、再委託の有無、運搬・保管体制を確認しましょう。
媒体を持ち帰る場合は、運搬中や保管中の管理体制も重要です。オンサイト対応の場合も、作業者の管理や持ち込み機材の扱いを確認しておきましょう。
業者に依頼する際は、PC、タブレット、HDD、SSD、NAS、サーバー、USBメモリーなど、自校の対象媒体に対応できるかを確認します。
また、上書き消去、初期化、物理破壊のどれに対応できるか、SSDや故障端末への対応可否も確認しましょう。
費用は、対象台数、作業場所、消去方式、証明書の有無、物理破壊の有無によって変わります。学校では授業期間中に作業しにくい場合もあるため、長期休暇中の作業可否も確認しましょう。
確認したい項目は以下です。
教育機関でPCやタブレット、記憶媒体を廃棄する際は、対象端末、保存データ、アカウント、バックアップ、消去方式、証明書、委託先管理をまとめて確認しましょう。
| 分類 | 確認項目 |
|---|---|
| 対象端末 | 校務用PC、学習用PC、タブレット、NAS、サーバーを確認したか |
| 保存データ | 児童生徒情報・教職員情報・成績情報の有無を確認したか |
| アカウント | クラウド・MDM・端末管理の解除を確認したか |
| バックアップ | 必要データを退避したか |
| 消去方式 | 媒体・端末に合った方法を選んだか |
| オンサイト | 学校外持ち出しせずに作業する必要があるか |
| 証明書 | 消去証明書・破壊証明書を取得できるか |
| 台帳管理 | 端末台帳と証明書を紐づけたか |
| 委託先 | 情報管理体制・再委託有無を確認したか |
| 記録保管 | 作業報告書・証明書の保管先を決めたか |
必ず必要とは限りませんが、児童生徒情報や教職員情報を扱っていた端末では、説明対応や監査に備えて取得を検討したい書類です。対象端末や消去方式、作業日が確認できる内容になっているかを確認しましょう。
初期化に加えて、クラウドアカウント、MDM、端末管理、ローカルデータ、学習アプリのキャッシュを確認する必要があります。端末の種類や管理方法によって必要な対応が変わるため、事前に確認しましょう。
必要になる場合があります。ダウンロード教材、一時ファイル、ブラウザ保存情報、アプリキャッシュ、アカウント連携情報などが端末内に残る可能性があります。
ソフト消去ができない場合は、HDD・SSDの取り外しや物理破壊を検討します。タブレットでは端末状態に応じた対応が必要になるため、業者に確認しましょう。
オンサイト対応できる業者を検討し、校内で消去や物理破壊まで対応できるか確認しましょう。訪問回収だけでなく、現地で作業まで行うかを確認することが重要です。
教育機関のPC・タブレット廃棄では、端末を処分するだけでなく、児童生徒情報や教職員情報、成績情報、学習履歴が残らないよう、媒体や端末ごとに適切な方法でデータ消去を行うことが重要です。
校務用PC、学習用端末、タブレット、NAS、サーバー、外付け媒体などを洗い出し、保存データ、アカウント解除、消去方式、証明書、オンサイト対応、委託先管理を確認しましょう。
大量の学習用端末やタブレットを処理する場合は、端末台帳と証明書を紐づけて管理し、作業後に確認できる状態を残すことが大切です。教育機関の端末廃棄は、児童生徒情報を残さない管理体制づくりとして進めましょう。
※2022/4時点公式HPより
2022年4月時点で「データ消去」で検索して公式サイトが表示される上位35社をピックアップ。 消去証明書の発行または第三者機関の認定があるデータ消去サービス・販売企業の中から以下の基準で選定
アドバンスデザイン:全ての消去方法に対応。データ復旧会社の消去サービスを提供
ブランコ・ジャパン:消去したデバイス数が最多2.5億台以上(2022年6月公式HPより)
日東造機:物理破壊装置の業界シェアNo1(※)参照元:日東造機(http://nittoh.co.jp/db50pro.html)2022年6月時点
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| アドバンスデザイン | ブランコ ジャパン |
⽇東造機 | ||
|---|---|---|---|---|
| 販売 | データ消去ソフト | 〇 | 〇 | - |
| 磁気データ消去装置 | 〇 | - | - | |
| 物理破壊装置 | 〇 | - | 〇 | |
| データ消去サービス | オンサイト対応 | 〇 | 〇 | - |
| オフサイト対応 | 〇 | - | - | |
| レンタル | データ消去機器レンタル | 〇 | - | - |
| 公式サイト | ||||