会社のパソコンを買い換えたり廃棄したりする際、データ消去については、ソフトを使って自分で消去するか、業者に依頼するか、迷う担当者も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、データ消去ソフトを選ぶ際に注意すべき点や、ソフトの選び方についてご案内します。
データ消去ソフトの紹介や、ソフトを使うか業者に依頼するかの判断方法についても紹介するので、データ消去を行う上で、ぜひ参考にしてください。
データ消去ソフトを選ぶ際には、消去するデータの種類やセキュリティ要件などを考慮することが重要となります。
機密情報を扱う場合は、コンピュータからデータを永久に削除し、復元不可能にするデータ消去プログラムを選択する必要があります。
データ消去には、「上書き消去」や「磁気消去」など複数の方法がありますが、消去をしたいデータや求められるセキュリティに合わせて、ツールを選ぶことをおすすめします。
ソフトによって消去に対応をしているデータの量が異なるので、利用する前にしっかりと要件定義をしましょう。
セキュリティの観点からは、専門機関から認定や検証を受けているソフトウェアを探すといいでしょう。
各国の政府機関や法務機関などが設けている厳格な基準をクリアしているソフトなのかどうか、導入前に確認をしてみましょう。
あわせて、定期的にセキュリティパッチなどが更新されている稼働かも確認をすることが情報漏洩を防ぐことにつながるでしょう。
データ消去ソフトを初めて導入する場合は、はじめての場合でも使いやすいようなシンプルな操作のツールなのかをチェックするようにしましょう。初心者の場合でも、使い勝手がよいツールであれば、エラーなく作業を完遂させることができるでしょう。
中には、電話対応などのサポートを用意している場合もあるので、不安が残る場合はサポートがあるかどうかも含めて検討することをおすすめします。
消去を行う前に重要なデータについては、バックアップし、復元が必要となった場合に備えることが重要です。
バックアップをとることで、誤操作があっても、対応が可能となるでしょう。
データ消去の対象となるファイルやドライブを正確に指定し、消去方法や回数を適切に設定することが重要です。例えば、特定のファイルやドライブだけを対象とするなど、必要に応じて設定を行うことが望ましいです。
また、データを完全に消去をするためには、複数回消去を行うことも推奨されます。
消去が完了したら必ず確認し、データが残っていないことを確認することが必要です。消去が完了しても、データが完全に消去されていない場合がありますので、最終的に確認をすることが望ましいです。また、確認の際には、消去履歴を確認することも大切です。
データ消去を目的としたソフトは、大きく分けると「有料版」と「無料版」の2種類があります。実際にデータを消去したいと考えたときには、どちらを選ぶべきか迷ってしまう方もいるかもしれません。
ソフトを選ぶ際には、ニーズに合った性能を持つものを選択することが基本となってきます。例えば、「データ消去が可能な回数や台数の制限があるか」「どのようなデータ消去方法が採用されているか」といった点や、外付け機器のデータも削除したい場合には、そのような機器にも対応できるソフトを選択する必要があります。
いずれにしても、費用を安く済ませたいからといって安易に無料版を選ぶのではなく、しっかりとソフトの特徴や機能などを確認した上で選択することが大切です。
データ消去における無料ソフトの大きな特徴は、「無料で使用できる」点です。無料で使用できることから気軽に導入して利用できるでしょう。もちろん、性能面では有料のソフトに比べると「上書き回数が少ない」「データ消去までの時間がかかってしまう」などの差があります。
以上の点から、簡易的なデータ消去でも問題なければ、無料のデータ消去ソフトも選択肢として考えられるといえます。
有料ソフトは、無料ソフトと比較すると優れた性能を持っている点が大きな特徴といえます。データ消去の正確性やスピード、操作性が無料ソフトとは大きく異なります。データを完全に削除するまでの時間が短い、操作が快適など使い勝手が良いソフトも多い点も有料ソフトのポイントとなってきます。
以上の特徴からデータの漏洩などリスクについて考えると、会社で利用する場合には有料版のデータ消去ソフトを選択することがおすすめであるといえます。
ソフトウェアと業者のどちらでデータの消去するかは、データ量と消去する情報の機密性によって変わってきます。
データ量が多い場合や機密性の高い情報の場合は、消去を行う会社に依頼した方が望ましいです。
データ消去を専門とする企業であれば、生産性の阻害を最小限に抑えながら、適切かつ安全にデータを消去することができます。
データ量が少ない場合や消去するデータの気密性がそれほど高くない場合は、データ消去ソフトウェアを使用した方がコスト効率が良い場合があります。
状況に合わせて、業者に依頼をするか、ソフトを使ってデータ消去をするか使い分けましょう。
paragon hard disk manager 17は、商業利用をしない個人向け、法人向け、官公庁向けの3つのパッケージを用意されています。
誰でも簡単に操作をすることができるように、直感的なインターフェイスを志向し、SSDのデータ消去にも対応をしています。
会社名 | パラゴンソフトウェアグループ |
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対応OS | Windows 7(sp1) Home/Professional/Enterprise/Ultimate Windows 8.1 Pro/Enterprise Windows 10 Home/Pro/Enterprise/Education Windows 10 LTSB/LTSC Windows 10 Embedded Windows 11 Home/Pro/Enterprise/Education Windows 11 バージョン22H2 ※Hard Disk Manager 16および以前のバージョンをインストールしている場合は、アンインストールしてください。 ※管理者(Administrator)権限が必要です。 ※Windows RTではお使いいただけませんので、ご注意ください。 ※Windows 8以降のOSではデスクトップアプリケーションとして動作します。 |
対応メディア | PC/AT互換機・Windowsタブレット (Surface Go 2まで確認) |
費用目安 | Paragon Hard Disk Manager 17 Professional シングルライセンス:132,000円 |
トライアル・ 無料版あり |
デモ版あり |
URL | https://www.paragon-software.com/jp/home/hdm-professional/index.html |
paragon hard disk manager 17を確認
「ゼロライト」「ランダムライト」「米国国家安全保障局(NSA)推奨方式」の3つのデータ消去方式に対応している無料ツールです。
インストールを行う必要がなく、Windows上で、USBやHDD、SDカードなどの消去を行うことができます。
提供元 | つぢ製作所 |
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対応OS | Windows 10/8/7 |
対応メディア | USBメモリ、HDD、SDカード |
費用目安 | 無料 ※660円から寄付を行うことができます。 |
トライアル・ 無料版あり |
無料 |
URL | https://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se500811.html |
1クリックで、Windowsのパソコンに接続されているハードディスクをOSごと削除をすることができ、初心者でも迷わず操作できます。
Windows7以前の古いパソコンの場合も、メモリが32MB以上であれば削除をすることが可能です。
抹消速度も、1GBあたり約7.8秒で行うことができる点も注目です。
提供元 | 株式会社Jungle |
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対応OS | Windows 11 / 10 / 8.1 / 8 / 7 / Vista / XP ※CDブート時はOS不要 |
対応メディア | 外付けHDD・SSD、USBメモリ、SDカード |
費用目安 | 「通常版」:4,378円(パッケージ版、ダウンロード版) 「情報漏洩対策パック」:6,578円 |
トライアル・ 無料版あり |
公式サイトに記載なし |
URL | https://www.junglejapan.com/products/masshou/ |
製造元のBlancco社はフランス、ドイツ、メキシコなど世界各国の管理団体や組織によって認定・承認・推奨を受けており、 セキュリティの面で高く評価されています。
blancco drive eraserは複数のドライブのデータ消去を並行して行うことができ、25以上の消去規格に対応をしている(※)など、幅広いニーズを答えることができるツールといえるでしょう。提供元 | 株式会社Jungle |
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対応OS | 公式サイトに記載なし |
対応メディア | 公式サイトに記載なし |
費用目安 | 公式サイトに記載なし |
トライアル・ 無料版あり |
無料トライアルあり |
URL | https://www.blancco.com/ja/products/drive-eraser/ |
インストール有とインストール無に対応しています。インストールをしないディスク消去では、回数が無制限。起動メディアに設定ファイルを作成して、データの自動消去も可能です。
提供元 | 株式会社フロントライン |
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対応OS | Windows10(32/64bit),8/8.1(32/64bit),7(32/64bit),Vista(32/64bit),XP(HomeおよびProfessionalEdition),Me,2000,NT4.0,98(98および98SecondEdition),95 |
対応メディア | 外付けHDD・SSD、USBメモリ、SDカード |
費用目安 | パッケージ版2,200円/ダウンロード版1,760円(税込) |
トライアル・ 無料版あり |
体験版あり |
URL | http://www.fli.co.jp/product/8201/top.html |
高速抹消の「ゼロライト」や米国国防省(ペンタゴン)方式など7種類の消去方法から選択可能。消去前に2段階の確認・キーボード入力を行い、誤消去を防止します。
提供元 | 株式会社アイ・オー・データ機器 |
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対応OS | Windows 11/Windows 10/Windows 8.1 |
対応メディア | 外付けHDD・SSD、USBメモリ、SDカード |
費用目安 | 9,900円(税込) |
トライアル・ 無料版あり |
機能限定版あり |
URL | https://www.iodata.jp/product/soft/backup/diskrefresher3/index.htm |
10段階の抹消レベルから抹消方式を選べます。パソコン丸ごとの完全抹消も対応。ウィザード形式の操作で直感的に進められます。
提供元 | ファンクション株式会社 |
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対応OS | Windows 10 October 2020 Update (バージョン20H2) 32bit/64bit、Windows 8.1 Update 32bit/64bit |
対応メディア | 外付けHDD・SSD、USBメモリ、SDカード |
費用目安 | ダウンロード版・アカデミック版3,300円/通常版4,070円(税込) |
トライアル・ 無料版あり |
記載なし |
URL | https://function-fc.com/eraser7.html |
個人情報をはじめとする重要データについて、ファイル単位で選んで抹消することが可能なツールです。既に削除してしまったデータも抹消することができます。
提供元 | AOSデータ株式会社 |
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対応OS | Windows 11 / 10 / 8 (8.1) / 7 / Server2016 / Server2012 / Server2008 ※実行に管理者権限(Administrator)が必要です。 |
対応メディア | デバイス、USB |
費用目安 | パッケージ版 4,180円(税込)、ダウンロード版 3,850円(税込) |
トライアル・ 無料版あり |
記載なし |
URL | https://terminator.finaldata.jp/eds |
直感的操作で使いやすく、復元されたくないデータを完全抹消できるツールです。さまざまな抹消方式を選択することができます。
提供元 | 株式会社アイアールティー |
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対応OS | Windows 8.1 / 10 / 11 |
対応メディア | 記載なし |
費用目安 | 2,178円(税込) |
トライアル・ 無料版あり |
なし |
URL | https://irtnet.jp/series/data_file_anshin_masshou/ |
WPS Office 2 Personal Edition は高い互換性を誇るビジネスツールであり、さまざまな場面で活躍します。スマホからでも利用できる利便性の高さも魅力です。
提供元 | キングソフト株式会社 |
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対応OS | Microsoft Windows 8.1/10/11/ 日本語版(32bit・64bit) Android・iOS |
対応メディア | PC、スマートフォン |
費用目安 | 4,190円(税込) |
トライアル・ 無料版あり |
体験版あり |
URL | https://pay.kingsoft.jp/shop/products/detail/13 |
WPS Office 2 Personal Editionを確認
データ消去ソフトウェアを選択する際には、消去するデータの種類、データの複雑さ、およびセ キュリティ要件などを考慮することが重要です。
自治体所有のコンピュータの場合、地方自治体はデータ消去のために特別に認証されたソフトウェアもあるので、消去ソフトを選ぶ際の1つの基準としてください。
最後に、データ消去ソフトウェアとデータ消去会社のどちらを利用するかを決めるときには、データの量と機密性を考慮することが重要です。
正しい知識があれば、十分な情報に基づいた決定を下すことができ、データを安全かつ適切に消去することができるでしょう。
※2022/4時点公式HPより
2022年4月時点で「データ消去」で検索して公式サイトが表示される上位35社をピックアップ。 消去証明書の発行または第三者機関の認定があるデータ消去サービス・販売企業の中から以下の基準で選定
アドバンスデザイン:全ての消去方法に対応。データ復旧会社の消去サービスを提供
ブランコ・ジャパン:消去したデバイス数が最多2.5億台以上(2022年6月公式HPより)
日東造機:物理破壊装置の業界シェアNo1(※)参照元:日東造機(http://nittoh.co.jp/db50pro.html)2022年6月時点
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