データ消去のメリット

パソコンやスマートフォンをはじめ、個人・会社問わず日常的に情報端末を使用していますが、廃棄する際に適切なデータ消去を行わなければ情報漏洩の危険性があります。

データ消去は、通常操作で削除したりリセットしたりするだけでは簡単に復元できてしまうため、消去ソフトや専門業者を活用するのが効果的です。

ここでは、データ消去におけるソフト利用や業者依頼のメリット・デメリットについて解説していきます。

そもそもデータ消去とは

データ消去とは、パソコンやスマートフォンでデータを削除するのとは異なり、復元できないよう消去する作業のことを指します。

パソコンやスマートフォンで、画像や音声、銀行の口座情報やサービスへのログイン情報などのデータを通常通り削除しても表面上見えなくなっているだけであり、HDDから復元できてしまう可能性があります。

つまり、適切な処理を行わずに端末を廃棄してしまうと、悪意ある第三者にデータを復元され、悪用されてしまうリスクがあるのです。

データを完全に消去する方法

データを完全に消去する方法にはさまざまな方法がありますが「上書消去」「磁気消去」「物理破壊」が代表的なものとして挙げられます。

上書消去は、HDDの記憶領域に対して乱数や固定データを上書きする方法で、これにより過去のデータを読み込むことをできなくします。

磁気消去は、専用の装置を使用し、強力な磁気によってHDDのデータを読み込めなくする方法です。

最後に物理破壊ですが、こちらは文字通り記憶媒体を物理的に破壊する方法で、粉砕や穴をあける、細断するといった処置を行います。

上書消去に関してはソフトを使用して個人でも対応が可能ですが、特殊な装置が必要となる磁気消去や物理破壊は専門業者に依頼することで確実性が増します。

それぞれの消去法については下記で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

データ消去のメリット

データ消去にはさまざまな方法があり、実施する際にも「データ消去ソフトを使用する」「専門業者に依頼する」などがあります。 ここでは、データ消去するメリットについて解説していきます。

個人情報を守れる

パソコンやスマートフォンには多くの情報が記録されていますが、通常の削除（完全削除コマンド含む）や初期化では不十分です。

こうした削除だけでは、市販されているデータ復旧ソフトを用いれば、簡単にデータ復元ができてしまします。

そのため、適切に消去処理をせずに端末廃棄すると、銀行データや買い物履歴、各種アカウントなど重要なデータが流出し、悪意ある第三者に悪用されてしまう危険性があるのです。

適切な消去を実施することは、こうした個人情報を守ることに役立つので必ず実施するようにしましょう。

顧客情報を守れる

企業では、業務用パソコンや社用携帯が支給されていますが、入れ替えや廃棄を行う際にデータ消去を実施するのは必須です。

徹底したデータ消去を行うことは、社外秘の情報が流出してしまうことを防ぐことはもちろん、顧客情報を守ることに繋がります。

適切な処理を行わずに廃棄したことで情報を流出してしまうと、会社への損害はもちろん、顧客からの信用を大きく失うことになってしまいます。

消去する対象のデータに合わせて方法を選ぶことはもちろん、確実性を高めるためにも専門業者への依頼も検討するようにしましょう。

データ消去のデメリット

完全にデータを
消去できないことがある

市販のデータ消去ソフトや、リカバリーディスクを使えば自分でもデータ消去を行えますが、確実性に欠けます。一見データが消えたように見えても実はそれは表面的なもので、復元ツールを使えば簡単にサルベージできてしまうこともあるのです。とくに重要なデータを扱っている場合、自分でデータ消去をするのはリスクが高いと言えるでしょう。

本当にデータを
消去できたか確認しづらい

パソコンを解体して記憶媒体を取り出し、物理破壊するという方法もあります。やり方によっては確実にデータ消去できる方法なのですが、専用の機器を使用しないと特に重要な記憶領域を破壊できないことがあります。また、破壊しても「本当にデータが消えたかどうか」を確認しづらいため、不安を残す結果になることも…。

まとめ

データ消去を行っても復元のリスクは存在するので、適切な業者選びを行うようにしよう

データ消去にはさまざまな方法があり、実施することで個人や企業の情報資産を守ることができます。

しかし、何事にも絶対ということが存在しないように、データ消去においてもリスクは存在します。

こうしたリスクに備えたい人は、適切にデータ消去を行ったことを証明できる「データ消去作業証明書」を発行してくれるような業者選びをすることも参考にしてみてください。