DoD方式とは、米国国防総省の文書であるDoD 5220.22-Mに由来するとされる、複数回の上書きによるデータ消去方式の通称です。
データ消去ソフトやサービスでは、固定値、その補数、乱数などを複数回書き込み、処理結果を検証する方式として実装されています。
ただし、「DoD方式」という名称だけでは、上書き回数、書き込みパターン、検証方法を特定できません。製品によって3回・7回などの回数や、各工程で書き込む内容、検証のタイミングが異なるためです。
また、DoD 5220.22-Mを、現在の米国政府がすべての記憶媒体へ推奨する共通のデータ消去規格として扱うのは適切ではありません。利用する場合は、媒体の種類や状態、再利用・返却・廃棄の目的、契約・社内規程を確認したうえで、実際の処理内容と検証結果を確認する必要があります。
このページでわかること
DoD方式を利用する場合は、方式名だけで判断せず、対象媒体、上書き回数・パターン、処理範囲、エラー、検証、ログまで確認しましょう。
| 媒体・目的 | DoD方式の適否 |
|---|---|
| 正常なHDDを再利用・売却する | 契約・社内規程で指定されていれば選択肢になる |
| 正常なHDDを社内で再配置する | 複数回上書きが必要か確認して選ぶ |
| OSが起動しないがHDDは認識できる | USB起動・別端末接続で実施できる場合がある |
| HDDが認識しない・書き込めない | 不向き |
| 不良セクタが多いHDD | 未処理領域が残る可能性があるため注意が必要 |
| SATA SSD・NVMe SSD | HDD向けDoD上書きを一律に利用しない |
| HDDを再利用せず廃棄する | 磁気消去・物理破壊も比較する |
| リースPCを返却する | 返却条件で指定された方式を確認する |
| 法令対応を目的とする | DoD方式だけで適合とは判断しない |
| 証明書が必要 | 方式名だけでなく実施内容と結果を記録する |
DoD方式は、DoD 5220.22-Mに由来するとされる、複数回上書き方式の通称です。
正常に書き込みできるHDDなどへ、固定値、その補数、乱数などのデータを複数回書き込み、以前保存されていたデータへのアクセスを困難にします。
現在は、主にデータ消去ソフトやデータ消去サービスの方式名として使用されています。
DoD 5220.22-Mは、米国の国家産業保全プログラムにおいて、機密情報を取り扱う際の運用を定めたマニュアルでした。
現在の国家産業保全プログラム運用マニュアルは、32 CFR Part 117として規則化されています。
そのため、DoD 5220.22-Mの複数回上書きを、現在の米国政府や国防総省がすべてのHDD・SSDへ推奨する共通のデータ消去標準とみなすことはできません。
データ消去ソフトの選択画面には、「DoD 5220.22-M」「DoD Short」「DoD 3 Pass」「DoD 7 Pass」などの名称が表示される場合があります。
これらは、ソフト会社が実装した上書き方式の名称です。
名称に「DoD」と含まれていることだけで、米国国防総省がそのソフトや処理結果を認証していることにはなりません。
DoD方式として提供される上書き内容は、ソフトやサービスによって異なります。
確認が必要な項目には、次のものがあります。
DoD方式を指定する場合は、方式名だけでなく、ソフトの仕様書やサービスの作業手順を確認しましょう。
| 項目 | DoD 5220.22-M | 現在のデータ消去実務 |
|---|---|---|
| 主な位置づけ | 国家産業保全プログラムの旧運用マニュアル | 媒体・機密性・目的ごとに方法を選定する |
| DoD方式の利用 | 文書に由来するとされる | 主にソフト上の方式名として残っている |
| 上書き回数 | 一つの方式として単純化できない | 製品ごとの実装を確認する |
| 対象媒体 | 現在の全媒体を想定した万能な規格ではない | HDD・SSDなどを分けて判断する |
| 現在参照する情報 | 方式名だけでは不十分 | NIST、IEEE、メーカー仕様などを確認する |
DoD 5220.22-Mは、米国政府の機密情報へアクセスする民間事業者などを対象とした、国家産業保全プログラムの運用マニュアルとして使用されていました。
データ消去だけを定めた専用規格ではなく、機密情報の保護に関する広範な運用を扱う文書です。
現在のNISPOMは、32 CFR Part 117として規則化されています。
そのため、旧文書名に由来する「DoD方式」を、現在の米国政府の要求事項そのものとして説明しないよう注意が必要です。
DoD方式が広まった当時と比べ、現在は大容量HDD、SSD、NVMe SSD、暗号化ドライブ、クラウドなど、記憶媒体や保存環境が多様化しています。
特にSSDでは、ウェアレベリングや予備領域など、HDDとは異なる内部制御が行われます。
現在のすべての媒体に、同じ複数回上書きを一律に適用することはできません。
ソフトやサービスが「DoD準拠」「DoD方式対応」と表示していても、米国政府や国防総省が製品・サービスを個別に認証したことを意味するとは限りません。
実際の上書き内容、対象媒体、検証方法を確認してください。
| パス | 書き込み内容の例 | 検証 |
|---|---|---|
| 1回目 | 固定値 | 製品・設定による |
| 2回目 | 1回目に書き込んだ値の補数 | 製品・設定による |
| 3回目 | 乱数 | 最終検証など |
| 拡張方式 | 3回方式を追加で組み合わせる | 製品・設定による |
DoD方式の実装例として、固定値、その補数、乱数を組み合わせて3回上書きする方法があります。
ただし、1回目にゼロを書き込むもの、任意の固定値を書き込むもの、各回で検証するものなど、製品によって処理内容が異なります。
「ゼロ、固定値、乱数を順番に書けばDoD方式」と一律に定義することはできません。
データ消去ソフトでは、DoD 5220.22-M(E)やDoD 5220.22-M(ECE)といった名称が使われる場合があります。
一般に、3回程度の上書きとして実装される方式と、追加の上書きを行う拡張方式として区別されています。
ただし、名称と処理内容の対応は製品によって異なるため、実際の上書き回数・パターンを確認してください。
同じ「DoD方式」を選択しても、使用するソフトによって上書き内容が異なる場合があります。
法人で契約や社内規程へ対応する場合は、次の内容を文書で確認しましょう。
検証には、全領域を読み取る方法、一部を抽出して確認する方法、各回の書き込み後に確認する方法などがあります。
「DoD方式には検証が含まれる」とだけ判断せず、利用するソフトがどのように処理結果を確認しているかを確認してください。
複数回上書きすることで、以前保存されていたデータへのアクセスを困難にできます。
ただし、3回という回数だけでは、適切に処理できたかを判断できません。
例えば、別のドライブを誤って選択していた場合や、ドライブの一部しか処理していない場合は、3回上書きしても目的を達成できません。
売却・譲渡・返却するHDDでは、選択したパーティションだけでなく、ドライブ全体を処理する必要があります。
次の領域を確認します。
上書消去を開始しただけでは、処理完了とはいえません。
各パスが正常に終了したか、検証に成功したか、途中停止がなかったかを確認してください。
不良セクタや書き込みエラーがあるHDDでは、上書きできない領域が残る場合があります。
処理ソフトが完了と表示していても、次の項目を確認しましょう。
複数回上書きは、1回上書きより多くの処理時間、電力、機器占有時間が必要です。
契約・社内規程で指定されていない場合は、情報の機密性、媒体、再利用目的、現在参照するガイドラインから、本当に複数回上書きが必要かを判断します。
顧客との契約、リース返却条件、社内規程でDoD方式が指定されている場合は、指定内容を確認したうえで実施します。
単に「DoD方式」とだけ記載されている場合は、上書き回数、パターン、検証、証明書の条件を確認してください。
| HDDの状態 | 主な対応 |
|---|---|
| 正常に認識・書き込みできる | DoD方式を含む上書消去を実施できる |
| OSだけが起動しない | USB起動・別端末接続を検討する |
| 一部に書き込みエラーがある | エラーを確認し、別方式への切り替えを検討する |
| HDDが認識されない | 磁気消去・物理破壊を検討する |
| 容量が正しく認識されない | 原因を確認するまで処理しない |
| 必要なデータが残っている | バックアップ・復旧判断を優先する |
DoD方式は、対象のHDDを消去ソフトが認識し、全領域へデータを書き込めることが前提です。
HDD自体が故障している場合は、複数回の上書きを完了できない可能性があります。
WindowsなどのOSが起動しない場合でも、HDD自体を認識できれば、外部起動用USBや別のパソコンへ接続して処理できる場合があります。
「パソコンが起動しない」という理由だけで、上書消去できないとは限りません。
OSが使用中のシステムドライブは、そのままドライブ全体を上書きできません。
USB、光学ディスク、ネットワークなどから消去環境を起動するか、HDDを別端末へ接続します。
パソコンメーカーが設定した回復領域や、利用者から見えない隠しパーティションが存在する場合があります。
消去ソフトがドライブ全体を認識し、これらの領域を処理対象にできるか確認してください。
処理中に書き込みエラーが発生した場合は、その媒体を正常終了したHDDと分けて管理します。
再実行してもエラーが解消しない場合は、磁気消去または物理破壊へ切り替えます。
HDDを認識できない、書き込めない、処理中に繰り返し停止する場合は、DoD方式に適していません。
HDDを再利用しない場合は、対応する磁気消去や物理破壊を検討しましょう。
SSDでは、特定のメモリセルへ書き込みが集中しないよう、コントローラーが書き込み先を分散するウェアレベリングが行われます。
利用者が同じ論理領域へ複数回上書きしても、内部では異なる物理領域へ書き込まれる場合があります。
SSDには、故障セルの置き換えや性能維持に利用される予備領域があります。
通常のOSや上書消去ソフトから見えない領域は、HDD向けの複数回上書きでは処理できない場合があります。
SSDのNANDフラッシュメモリには書き込み回数の上限があります。
必要性を確認せず複数回上書きを行うと、処理時間が長くなるだけでなく、SSDへ不要な書き込み負荷を与える可能性があります。
HDD向けのDoD方式をSSDへ実行しても、SSD内部のすべての対象データを処理できたとは限りません。
「3回上書きが正常終了した」という結果だけで、SSDの処理が適切だったと判断しないようにしましょう。
SSDを再利用・返却・売却する場合は、メーカーやドライブが提供する次の機能を確認します。
利用できる機能は、SSDのメーカー、型番、接続方式によって異なります。
保存データが適切に暗号化されているSSDでは、対象データを保護する暗号鍵を処理する暗号化消去が選択肢になる場合があります。
暗号化が事前に有効だったか、鍵のコピーやバックアップが残っていないかを確認してください。
認識できないSSDでは、Sanitizeや暗号化消去を実行できない場合があります。
再利用しない場合は、NANDフラッシュメモリを処理できるSSD対応の破砕・細断などを検討します。
DoD方式にかかる時間は、次の考え方で概算できます。
処理時間 = HDD容量 ÷ 実効書き込み速度 × 上書き回数 + 検証・準備時間
| 影響する要素 | 処理時間への影響 |
|---|---|
| HDD容量 | 容量が大きいほど長くなる |
| 上書き回数 | 回数に応じて処理量が増える |
| 接続方式 | USB変換などで遅くなる場合がある |
| HDDの状態 | エラー・再試行で長くなる |
| 検証方法 | 全領域検証では追加時間が必要 |
| 同時処理台数 | 装置・ライセンスによって変わる |
同じ上書き回数でも、HDD容量、回転速度、接続方式、処理端末の性能によって時間が異なります。
3回上書きでは、原則として1回上書きの約3倍の書き込み処理が必要です。
大容量HDDを複数台処理する場合は、上書き回数による時間差が大きくなります。
上書き後に全領域を読み取って確認する場合は、検証にも書き込み処理と同程度の時間がかかる可能性があります。
USBケースや変換アダプターの性能によって、HDD本来の書き込み速度が出ない場合があります。
長時間の処理では、接続の安定性にも注意してください。
不良セクタや書き込みエラーがあるHDDでは、再試行によって処理時間が延びる場合があります。
多数のHDDを処理する場合は、1台あたりの時間だけでなく、同時に処理できる台数を確認します。
ソフトライセンス、接続ポート、専用機器、ネットワーク性能などを含めて計画しましょう。
DoD方式はソフトウェアによる上書消去であるため、正常に処理できたHDDを再利用できます。
社内再配置、売却、譲渡、リース返却など、媒体を破壊できないケースに利用できます。
既存の顧客契約や社内規程でDoD方式が指定されている場合に、指定要件へ対応できます。
ただし、方式名だけでなく、必要な上書き回数や検証条件を確認してください。
各工程で別データを書き込む方式であるため、処理内容を手順として説明しやすい点が特徴です。
法人向けの消去ソフトでは、シリアル番号、上書き方式、日時、処理結果、エラーなどをログとして保存できる場合があります。
過去からDoD方式を採用している組織では、既存の規程や説明資料との整合を維持しやすい場合があります。
ただし、媒体やガイドラインの変化に合わせ、現在も複数回上書きが必要か定期的に見直しましょう。
DoD方式を、米国政府や国防総省が現在のすべての媒体へ推奨する共通標準として説明することはできません。
同じDoD方式でも、上書き回数、データパターン、検証方法が異なる場合があります。
1回方式と比べて書き込み量が増えるため、大容量HDDや大量処理では時間と電力が必要です。
SSDでは、ウェアレベリングや予備領域のため、HDD向けの複数回上書きでは内部全域を処理できない場合があります。
HDDを認識できない、書き込めない場合は、DoD方式を実行できません。
不良セクタなどにより上書きできない領域が残る可能性があります。
DoD方式を選択しただけで、日本の法律、契約、業界ルールへの適合が保証されるわけではありません。
証明書の名称だけでなく、実際の処理内容、媒体、エラー、検証結果を確認する必要があります。
| 比較項目 | DoD方式 | NIST SP 800-88 Rev.2 |
|---|---|---|
| 位置づけ | ソフト上で使われる複数回上書き方式名 | 媒体サニタイゼーション管理のガイドライン |
| 主な内容 | 書き込みパターン・回数 | 選定・実行・検証・記録・委託先管理 |
| 主な対象 | 正常に書き込みできるHDDなど | HDD・SSD・各種媒体・クラウド |
| SSDへの対応 | HDD向け上書きは不向き | SSDに適した技術を選定する |
| 検証 | ソフト実装による | 方法の適切さと結果を検証する |
| 現在の使い方 | 契約・既存規程で指定時に検討 | 組織全体の判断基準として活用 |
DoD方式は、現在では主にデータ消去ソフトやサービスで使われる、複数回上書き処理の名称です。
NIST SP 800-88 Rev.2は、固定された上書きパターンではありません。
情報の機密性、媒体、再利用・廃棄の目的に応じて、Clear・Purge・Destroyなどを選び、検証・記録するためのガイドラインです。
「HDDはDoD方式、SSDはNIST方式」という単純な分け方ではありません。
NISTの考え方に沿って媒体と目的を確認し、HDDでは上書き、SSDではSanitizeなど、適した技術を選びます。
NISTに沿った媒体サニタイゼーションを行う際に、必ずDoD方式を選ぶ必要はありません。
契約や組織の基準で必要な場合に、承認された上書き方式の一つとして検討します。
| 比較項目 | DoD方式 | 1回上書き | Sanitizeなど | 磁気消去 | 物理破壊 |
|---|---|---|---|---|---|
| 主な対象 | 正常なHDD | 正常なHDD | 対応するHDD・SSD | HDD・磁気テープ | HDD・SSDなど |
| 再利用 | 可能 | 可能 | 可能 | 原則不可 | 不可 |
| 処理時間 | 長い | 比較的短い | 製品による | 磁界を加える工程は比較的短い | 装置による |
| SSD | 不向き | 通常上書きは注意 | 対応機能なら候補 | 不可 | SSD対応装置なら可能 |
| 故障媒体 | 不向き | 不向き | 実行できない場合がある | HDDなら候補 | 候補 |
| 主な証跡 | ソフトログ | ソフトログ | コマンド・ログ | 装置ログ | 写真・証明書 |
DoD方式は、複数回の上書きを行うため、1回上書きより処理時間が長くなります。
契約や社内規程で複数回上書きが求められていない場合は、必要性を確認しましょう。
SanitizeやSecure Eraseは、ドライブが提供するデータ処理機能です。
SSDでは、HDD向けDoD方式よりも、対応するSanitizeなどを優先して検討します。
磁気消去は、専用装置の磁界によってHDDや磁気テープの記録を処理します。
故障HDDにも利用できる場合がありますが、SSDには利用できません。また、処理後のHDDは原則として再利用しません。
物理破壊は、HDDのプラッターやSSDのNANDフラッシュメモリなど、記録部分を破砕・細断する方法です。
処理後は媒体を再利用できません。
顧客契約、社内規程、リース返却条件などでDoD方式が明示されている場合に適しています。
HDDを破壊せず、再利用・売却・返却したい場合に選択できます。
DoD方式に対応する既存設備やソフトがあり、処理内容が現在の要件を満たしている場合に利用できます。
取引先から、DoD方式の名称、処理ログ、証明書を求められている場合に対応できます。
複数回上書きと検証に必要な時間を確保できる場合に適しています。
上書消去後は、必要なデータを復旧することが困難になります。
必要なファイルや設定情報を別の媒体へ移し、移行先で開けることを確認してください。
媒体のラベル、型番、仕様書などから、HDDかSSDかを確認します。
SSDにはHDD向けDoD方式を一律に実施しないようにします。
対象を取り違えないよう、次の情報を記録します。
DoD方式が指定されているか、上書き回数、検証、証明書などの条件を確認します。
ソフトの仕様書から、上書き回数、書き込みパターン、検証方法、エラー管理を確認します。
売却・返却・再利用時は、特定パーティションだけでなくドライブ全体を選択します。
OSが入ったシステムドライブを処理する場合は、USBやネットワークから消去環境を起動します。
対象ドライブ、方式、回数、検証設定を再確認して処理を開始します。
処理中は、電源断、スリープ、USB接続切れなどを防いでください。
処理後は、各パス、検証、書き込みエラー、未処理領域を確認します。
処理ログを、媒体のシリアル番号や端末の資産管理番号と紐づけて保存します。
再実行してもエラーが解消しないHDDは、正常終了した媒体と分け、磁気消去・物理破壊を検討します。
| 状態 | 主な対応 |
|---|---|
| OSだけが起動しない | USB起動・別端末接続を検討する |
| HDDは認識する | 接続を確認し、再実行を検討する |
| 一部に書き込みエラーがある | エラーを記録し、別方式を検討する |
| HDDを認識しない | 磁気消去・物理破壊を検討する |
| 検証結果が不明 | 未処理として扱う |
| 対象がSSDだった | SSD向けの方式へ切り替える |
BIOS・UEFIや消去ソフトから認識できないHDDでは、DoD方式を実行できません。
書き込みできなかった領域がある場合は、処理ログへエラーを記録します。
正常終了した媒体と同じ扱いにしないようにしてください。
電源断、接続切れ、ソフト停止などで処理が中断した場合は、原則として未処理媒体として扱います。
実際の容量より小さく認識されている場合は、ドライブ全体を処理できない可能性があります。
原因が分かるまで処理済みと判断しないでください。
上書き処理が完了していても、検証に失敗した場合は、処理結果を確認できません。
再実行または別方式への切り替えを検討します。
認識しない、書き込めない、検証できないHDDを売却・返却しないようにします。
再利用しない場合は、磁気消去や物理破壊へ切り替えましょう。
DoD方式のデータ消去証明書は、米国国防総省が個別の媒体に対して発行するものではありません。
消去ソフトや専門業者が、実施した作業の記録として発行します。
証明書は、どの媒体へ、どの方式で、いつ処理したかを記録するものです。
証明書があるだけで、処理の適切さが自動的に保証されるわけではありません。
「DoD方式」とだけ記載されている場合は、実際の上書き回数・パターン・検証方法を確認します。
証明書に記載されたシリアル番号と、処理対象となった媒体が一致しているか確認してください。
正常終了した媒体だけでなく、エラー、途中停止、検証失敗、未処理となった媒体も記録します。
消去後の媒体が、どの部署、取引先、リース会社、買取会社へ引き渡されたかを記録しましょう。
| 証明書の確認項目 | 記載内容 |
|---|---|
| 媒体情報 | メーカー、型番、容量、シリアル番号 |
| 資産情報 | 資産管理番号、端末情報 |
| 方式 | DoD方式の名称、上書き回数 |
| 処理内容 | 書き込みパターン、検証方法 |
| 使用ソフト | 名称、バージョン |
| 処理結果 | 正常終了、エラー、未処理 |
| 担当者 | 作業者、確認者 |
| 処理後 | 再利用、売却、返却、廃棄先 |
DoD方式を利用しただけで、日本の法律、契約、業界ガイドラインへの適合が自動的に保証されるわけではありません。
次の項目を個別に確認します。
媒体に保存されていた情報、媒体の状態、再利用・売却・廃棄の目的に応じて、適切な方法を選びます。
法令・契約への対応では、方式名だけでなく、正常終了、エラー、証明書、委託先の管理体制まで確認することが重要です。
何回上書きし、各回で何を書き込み、どのタイミングで検証するか確認します。
HDDとSSDをどのように判別し、それぞれにどの処理方法を適用するか確認します。
ドライブ全体、隠し領域、回復領域を含めて処理できるか確認します。
処理結果の検証方法、不良セクタ、書き込みエラー、未処理媒体の扱いを確認します。
媒体ごとのシリアル番号、方式、回数、検証結果を証明書へ記載できるか確認します。
同時処理台数、処理時間、利用設備、スケジュールを確認します。
媒体を社外へ持ち出せない場合は、オンサイトで処理できるか確認します。
上書消去に失敗したHDDを、磁気消去・物理破壊へ切り替えられるか確認します。
媒体の回収、梱包、輸送車両、一時保管、アクセス管理を確認します。
データ消去や廃棄を別会社へ再委託するか、再委託先をどのように管理するか確認してください。
A. DoD 5220.22-Mに由来するとされる、複数回上書き方式の通称です。
現在は主にデータ消去ソフトやサービス上の方式名として使われており、実際の回数やパターンは製品によって異なります。
A. 現在のすべての媒体へ適用する米国政府共通のデータ消去規格として扱うことはできません。
DoD方式を利用する場合は、現在の契約・社内規程、媒体、実装内容を確認してください。
A. 3回方式として実装される例が多くありますが、7回方式などもあり、ソフトによって異なります。
方式名だけでなく、上書き回数と各パスの内容を確認しましょう。
A. 3回という回数だけでは判断できません。
対象ドライブ全体を処理できたか、エラーや未処理領域がないか、検証が正常終了したかを確認する必要があります。
A. データ消去ソフトでは、3回程度の上書きと、追加の上書きを行う拡張方式として区別されることがあります。
ただし、名称と実装内容は製品によって異なるため、仕様書を確認してください。
A. HDD向けのDoD方式をSSDへ一律に利用するのは推奨できません。
SSDでは、Sanitize、Secure Erase、NVMe Format、暗号化消去など、対応する機能を確認します。
A. DoD方式は、主に複数回上書きの方式名です。
NIST SP 800-88 Rev.2は、情報、媒体、処分目的に応じて方法を選定・検証・記録するためのガイドラインです。
A. HDD容量、実効書き込み速度、上書き回数、接続方式、検証方法によって異なります。
3回方式では、1回上書きより多くの処理時間が必要です。
A. OSが起動しなくても、HDD自体を認識できれば、USB起動や別端末接続で実施できる場合があります。
A. HDDを認識できない場合は、DoD方式を実行できません。
再利用しないHDDであれば、磁気消去・物理破壊を検討します。
A. DoD方式を選んだだけで、日本の法令、契約、業界ルールへの適合が保証されるわけではありません。
情報の機密性、処理結果、証明書、委託先管理まで確認してください。
A. 媒体のシリアル番号、上書き回数、書き込みパターン、検証方法、使用ソフト、正常終了・エラーを確認します。
DoD方式は、DoD 5220.22-Mに由来するとされる複数回上書き方式の通称です。
現在の米国政府が、すべてのHDD・SSDへ推奨する共通のデータ消去標準ではありません。
利用する場合は、「DoD方式」という名称だけで判断せず、実際の上書き回数、書き込みパターン、処理対象範囲、検証方法を確認しましょう。
また、HDDが正常に認識・書き込みできることが前提です。SSDにはHDD向けDoD方式を一律に適用せず、SanitizeやSecure Eraseなどを確認してください。
契約・社内規程でDoD方式が指定されている場合、大量のHDDを処理する場合、シリアル番号付き証明書が必要な場合は、DoD方式の実装内容を説明でき、SSDやエラー媒体を別方式へ切り替えられる専門業者への相談も検討しましょう。
※2022/4時点公式HPより
2022年4月時点で「データ消去」で検索して公式サイトが表示される上位35社をピックアップ。 消去証明書の発行または第三者機関の認定があるデータ消去サービス・販売企業の中から以下の基準で選定
アドバンスデザイン:全ての消去方法に対応。データ復旧会社の消去サービスを提供
ブランコ・ジャパン:消去したデバイス数が最多2.5億台以上(2022年6月公式HPより)
日東造機:物理破壊装置の業界シェアNo1(※)参照元:日東造機(http://nittoh.co.jp/db50pro.html)2022年6月時点
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| アドバンスデザイン | ブランコ ジャパン |
⽇東造機 | ||
|---|---|---|---|---|
| 販売 | データ消去ソフト | 〇 | 〇 | - |
| 磁気データ消去装置 | 〇 | - | - | |
| 物理破壊装置 | 〇 | - | 〇 | |
| データ消去サービス | オンサイト対応 | 〇 | 〇 | - |
| オフサイト対応 | 〇 | - | - | |
| レンタル | データ消去機器レンタル | 〇 | - | - |
| 公式サイト | ||||