企業や自治体などが不要になったPCを処分する際、「データ消去」と「マニフェスト管理」は切っても切り離せない関係にあります。データ消去は情報漏えい防止のため、マニフェストは廃棄物処理の適正管理のために、それぞれ重要な役割を果たします。特に法人の場合、処理工程を記録・証明できなければ、法令違反に問われる可能性が生じます。本記事では、マニフェスト制度の概要からデータ消去の方法、そして業者に依頼する際のポイントまでを詳しく解説します。
このページでわかること
PC処分における「情報の安全」と「廃棄の適正」という、企業が負うべき2つの責任を果たすための実務ポイントをまとめました。
マニフェストとは、正式名称を「産業廃棄物管理票」といい、廃棄物の運搬・処理の流れを記録して不法投棄を防ぐための法定管理書類です。法人が事業活動で発生した産業廃棄物を処理する際には、マニフェストを発行することが求められています。たとえば、不要になったパソコンやサーバーを廃棄する場合も例外ではなく、廃棄物としての処理工程を明確に追跡できるよう、この管理票が使われます。マニフェストには、排出事業者・運搬業者・処分業者の情報、引き渡し日、処理内容などが詳細に記載され、最終処分まで完了報告を受けることで「処理が正しく行われた」ことを証明できます。
パソコンには、金属・半導体・レアメタルなど多くの資源が含まれています。これらを適正にリサイクルすれば再利用できますが、同時にハードディスクやSSD内には、社内機密や顧客情報などの重要データも保存されています。廃棄の過程でデータが流出してしまえば、企業の信用問題や法的責任に発展する恐れがあります。そのため、PCを廃棄する際は「資源として再利用する」という要求と、「情報を完全に消去する」というセキュリティ上の要求を両立させる必要があります。
データ消去では、ハードディスクやSSDなどの記憶媒体に保存された情報を復元不可能な状態にすることが求められています。単なる「削除」や「フォーマット」ではデータの一部が残存し、専用ツールを使えば簡単に復元できてしまいます。安全なデータ消去をおこなうためには、専用の消去ソフトウェアを用いて何度もデータを上書きする方法や、磁気破壊・物理破壊によって記録領域自体を破壊する手法が有効です。これらの方法は情報漏えいを防ぐための基本的な対策であり、特に機密情報を扱う企業や官公庁では、内部規定として明確に手順が定められていることもあります。
専門のデータ消去業者に依頼すると、作業完了後に「データ消去証明書(消去証明書)」が発行されます。これは、どの機器に対して・いつ・どの方式で消去を行ったかを明記した公式な記録であり、企業が情報管理を適切に行ったことを証明する重要な書類です。特にコンプライアンスや内部統制が重視される近年では、監査や取引先からの確認時にこの証明書が必要とされるケースが増えています。
PC廃棄を安全かつ確実に行うためには、専門業者への依頼が最も合理的です。業者は法令に基づいた処理フローを整備しており、マニフェストの発行からデータ消去証明書までをワンストップで提供します。
PCの処分には、「データ消去」と「マニフェスト管理」の二つの柱が欠かせません。これらを怠ると、法令違反や情報漏えいなどの重大なリスクに直結します。専門業者に依頼することで、データの完全消去と適正な廃棄手続きの両方を確実に実施でき、企業としての信頼性を守ることができます。安全で透明性のあるPC廃棄を実現するために、今こそ正しい知識と体制づくりを進めましょう。
A. 法人や自治体が事業活動に伴って不要になったPCを廃棄する場合、原則としてマニフェスト(産業廃棄物管理票)が必要です。PCは産業廃棄物に該当するため、排出から最終処分までの流れを記録・管理し、適正処理を証明する義務があります。
マニフェストを発行せずに処分を行うと、不法投棄とみなされるリスクや、排出事業者として法令違反に問われる可能性があります。データ消去とあわせて、廃棄物処理の記録を残すことが重要です。
A. いいえ、マニフェストとデータ消去は役割が異なるため、どちらも必要です。マニフェストは廃棄物としての処理工程を管理・証明するための書類であり、PC内部の情報が安全に消去されたことを証明するものではありません。
PCには顧客情報や社内機密が保存されている可能性が高く、廃棄過程でデータが流出すれば情報漏えい事故につながります。そのため、マニフェスト管理と並行して、確実なデータ消去と証跡の確保が不可欠です。
A. データ消去証明書は「情報が適切に消去されたこと」を証明する書類であり、マニフェストは「廃棄物が法令に従って処理されたこと」を証明する書類です。いずれもPC廃棄において重要ですが、証明する対象が異なります。
データ消去証明書には、消去対象機器や消去方式、実施日時などが記載され、情報漏えい対策の証拠として活用されます。一方、マニフェストは廃棄工程全体を追跡するための管理票であり、両方を揃えることで「情報管理」と「廃棄管理」の両面から適正処理を説明できます。
A. 社内で消去作業を行った場合でも、証跡を残すことは重要です。ただし、社内記録だけでは第三者に対する客観的な証明として不十分と判断されるケースがあります。
監査対応や取引先からの確認、万一のトラブル発生時を考慮すると、第三者である専門業者が発行するデータ消去証明書を取得しておく方が、説明責任を果たしやすくなります。特に官公庁や大企業では、証明書取得が運用上の前提条件となっている場合もあります。
A. 最大のメリットは、法令遵守と情報漏えい対策を同時に、かつ確実に実現できる点です。専門業者に依頼すれば、マニフェスト発行による廃棄管理と、規格に準拠したデータ消去・証明書発行をワンストップで対応してもらえます。
社内で個別に対応する場合に比べ、作業ミスや管理漏れのリスクを大幅に低減でき、結果として企業の信用維持やコンプライアンス強化につながります。安全性・効率性・説明責任の観点からも、業者委託は有効な選択肢といえます。
※2022/4時点公式HPより
2022年4月時点で「データ消去」で検索して公式サイトが表示される上位35社をピックアップ。 消去証明書の発行または第三者機関の認定があるデータ消去サービス・販売企業の中から以下の基準で選定
アドバンスデザイン:全ての消去方法に対応。データ復旧会社の消去サービスを提供
ブランコ・ジャパン:消去したデバイス数が最多2.5億台以上(2022年6月公式HPより)
日東造機:物理破壊装置の業界シェアNo1(※)参照元:日東造機(http://nittoh.co.jp/db50pro.html)2022年6月時点
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| アドバンスデザイン | ブランコ ジャパン |
⽇東造機 | ||
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| 販売 | データ消去ソフト | 〇 | 〇 | - |
| 磁気データ消去装置 | 〇 | - | - | |
| 物理破壊装置 | 〇 | - | 〇 | |
| データ消去サービス | オンサイト対応 | 〇 | 〇 | - |
| オフサイト対応 | 〇 | - | - | |
| レンタル | データ消去機器レンタル | 〇 | - | - |
| 公式サイト | ||||